温泉の泉質について - 日本温泉ネットワーク

 

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温泉の泉質について

温泉の定義については、「温泉法」に定められています。
それによると、源泉湧出口において泉温が25℃以上か一定の成分を含んでいるものとされています。つまり、25℃未満でも特定の成分を一定量含有していれば、温泉となります。昔の法律では、25℃未満は鉱泉と表示されてました。今は条件を満たしていれば、「温泉」と称しても問題ありませんが、今なお鉱泉と称しているところも少なくありません。なお、温泉の成分に関しては各都道府県知事の登録を受けた「登録分析機関」の分析を受け、成分表と禁忌症や入浴・飲用の注意事項を見やすい場所に掲示することが「温泉法」で定められています。

数々の問題指摘を受け、温泉法が改正されています。
(施行平成17年5月24日)

改正内容抜粋
         温泉の成分等の掲示関係(新第6条関係)
 温泉法第14条第1項の規定による温泉の成分等の掲示について、従来の掲示項目に加え、温泉成分に影響を与える項目を追加して掲示することを定める。
(1)温泉に水を加えて公共の浴用に供する場合は、
その旨及びその理由

(2)温泉を加温して公共の浴用に供する場合は、
その旨及びその理由

(3)温泉を循環させて公共の浴用に供する場合は、
その旨(ろ過を実施している場合は、その旨を含む。)及びその理由

(4)温泉に入浴剤を加え、又は温泉を消毒して公共の浴用に供する場合は、当該入浴剤の名称又は消毒の方法及びその理由

源泉かけ流しについて

昨今「源泉かけ流し」こそ本物と云われてますが、
次の場合もありますのでご留意ください。

1、源泉温度(湧出口温度)が高く、かつ浴槽が近い場合は
そのまま入浴できないので加水する場合
(参考までに:日本での最高泉温は約98度)

2、冷鉱泉または低温泉で加熱しないと入れない場合
冷鉱泉には歴史ある名湯が多いことも留意してください

3、硫黄泉等で「湯の花成分」が多く、かけ流しにすると
浴場の床が滑りやすくなり、危険な場合

(浴場における転倒事故は結構多いです)


泉質の一般分類

新泉質名 旧泉質名
ナトリウム-塩化物泉 食塩泉
ナトリウム-炭酸水素泉 重曹泉
ナトリウム-硫酸塩泉 芒硝泉
鉄泉 鉄泉
アルミニウム-硫酸塩泉 明礬泉
単純泉 単純泉
単純二酸化炭素泉 単純炭酸泉
カルシウム(マグネシウム)-炭酸水素塩泉 重炭酸土類泉
硫酸塩泉 硫酸塩泉
硫黄泉 硫黄泉
酸性泉 酸性泉
放射能泉 放射能泉・ラジウム泉
上記の分類はあくまで源泉における基本の種類です。さらに細かく分けた分類表もありますが、実際の泉質は色々な成分が混ざり合い、様々な泉質を形成しています。極端な言い方をするならば、源泉の数だけ泉質があると言えるでしょう。また実際に入るお風呂においては、源泉からの距離、かけ流しか循環式の違いにより成分が変わっている場合もあります。要は自分の体質や症状に合った温泉に入ることをお奨めします。そのためには数多く試してみるのが肝要です。日本温泉ネットワークでは、泉質の新旧名も含め各温泉地の入浴施設が謳っているものを掲載しています。源泉数・湧出量の多い温泉地では隣の旅館でも泉質が違う場合があります。当サイトではその温泉地の代表的な泉質を掲出しております。
ラジウムとラドンについて
放射能泉の温泉では、ラジウム含有とかラドンが豊富とか表記されている場合が多いですが、どう違うのでしょうか。ラジウムは元素記号Raでキュリー夫人によって発見されたことで有名です。一方、ラドンは元素記号Rnで、ラジウムが崩壊することにより、発生します。さらにラドンは崩壊を続け、ポロニウムに変化します。この一連の過程を「α崩壊」と呼び、放射能を放出します。従ってラジウムの含有量が多いということは、ラドンの含有量も多いということです。効能的には分けて考える必要はないと思います。ところで温泉の放射能発生量は、ごくわずかなものです。またラドンはアルファ線で人体に害はなく、むしろ体に良いのです。(放射線にも色々あり、危険なのはガンマ線です。きわめてアバウトな比較ですが、病院の胸部レントゲンはラジウム放射線が強いことで有名な玉川温泉岩盤の約5倍、胸部CTスキャンにいたっては約11倍。温泉法による放射能泉はラドンを8.25マッヘ以上含むとされており、1マッヘは13.5ベクレルになります。ちなみに「マッヘ」は放射能の濃度を表す単位で、現在温泉以外にあまり使われない単位です。放射能の量を表す単位は「ベクレル(旧名称:キュリー)」、人体に影響を及ぼす単位は「シーボルト」を使います。メートルとフィートの違いのように単純ではありません。
硫黄泉について
硫黄泉については大きく分けて 1.硫黄型 2.硫化水素型 の二つがあります。一般的ですが、硫黄型にはアルカリ性が多く、硫化水素型には酸性が多いです。草津温泉霧島温泉郷などは硫化水素型の典型で、ほとんどが火山帯に属しています。
単純泉について
単純泉とは単に温かい湯という意味ではありません。色々な成分が微妙に混じり合い、湯の特徴を端的に表すのが難しい泉質を指します。「複雑泉」と言った方が分かり易いかも知れません。冷鉱泉もかなりあります。意外に名湯が多い泉質ですから侮れません。鹿教湯温泉など。
規定温泉
単純泉と同じように、さまざまな成分が混ざりあっているが、温泉法に規定された成分が一定量以上含まれているもので、他の泉質に当てはまらない温泉を指す。メタケイ酸泉やフッ素泉など。
湯の色について
湯の色については、白濁の場合が特に問題になります。主に天候により変化して、透明化する場合も少なくないからです。透明化したから源泉が枯れかかっていると思うのは早計です。泉質的にはほとんど変わりません。鉄泉の場合は、源泉は無色透明で空気に触れると赤褐色になるケースがほどんどです。.五色温泉という温泉名が全国に何カ所かありますが、これは日によって、または時間によって色が変化するからです。最近は地震により変化しているケースも見受けられます。
飲泉について
飲泉は泉質的に可能であっても、保健所の許可が必要です。各温泉地で案内があると思いますが、必ず許可を得た「飲泉場」で飲むようにしましょう。お風呂の湯口は特に注意が必要です。
温泉の禁忌症について
泉質表で「禁忌症」表示は大事です。実際、禁忌を無視して持病が悪化したという例も結構あります。また、アレルギーについても注意が必要です。肌に良い温泉でも成分にアレルギーを引き起こすものが入っているかもしれません。せっかくの温泉ですが、やみくもに入るのは禁物です。悪性腫瘍を禁忌にしている温泉も多いですが、これは一般的に体力の消耗を考えてのことです。しかし抗がん剤治療を行っている方は本当に注意が必要です。抗がん剤は白血球低下、免疫力低下を伴うことが少なくないからです。不特定多数が入浴する浴場では、雑菌が多く、深刻な感染症を招く恐れがあるからです。雑菌が死滅する強酸性泉のかけ流し温泉だったら安心かもしれませんが、いずれにしても医師へ相談するようお願いします。
泉質表示でよく見かける主な元素記号
Na ナトリウム Cl 塩化物
Ca カルシウム SO4 硫酸塩
Mg マグネシウム HCO3 炭酸水素塩
Fe CO2 二酸化炭素
硫黄 Al アルミニウム

pH(水素イオン濃度)による分類

pH3未満 酸性泉
pH3~6未満 弱酸性泉
pH6~7.5未満 中性泉
pH7.5~8.5未満 弱アルカリ性泉
pH8.5以上 アルカリ性泉
*湯船においては、殺菌のための塩素投入で変化する場合がある。

湧出口の温度による分類

25℃未満 冷鉱泉
25℃~34℃未満 低温泉
34℃~42℃未満 温泉
42℃以上 高温泉
*源泉温度は外気温により変化する。
*大雨・洪水・地震で変化する場合がある。
*火山帯にある温泉は、急激に変化する場合がある。
成分濃度による分類
人体の細胞液に対して低い浸透圧 低張泉
人体の細胞液に対してほぼ等しい浸透圧 等張泉
人体の細胞液に対して高い浸透圧 高張泉
*高張泉は長時間入ると「湯あたり」するので注意

肌ざわりによる分類

肌に刺激性が少ない 緩和性
肌に刺激感がある 緊張性
*現在あまり使われてない表記

温度表示について

成分表示において、「泉温」というのは源泉湧出口温度を示しています。
実際に入浴するお風呂の温度ではありません。湯船の設定温度についてはは「使用位置温度」と言いますが当サイトでは特にその表記はしておりません。


当サイトでは誤解のないように、泉温を「源泉温度」と表示しています。
また、同じ温泉地でも源泉により温度の違いがありますので
源泉が複数ある場合は代表的な源泉の温度を表示しています。
なお、外気温により源泉温度は変化します。
参考資料
環境省 温泉の保護と利用
 

あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは(PDF)

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