国指定史跡 韮山反射炉 |
1840年の中国アヘン戦争後、モリソン号事件や1853年(嘉永6年)のペリー来航を受けて幕府は本格的に海上防衛に乗り出さざる得なくなった。幕臣で伊豆韮山代官だった江川英龍(ひでたつ)は長崎に赴き、西洋砲術を学び、蘭学に秀でた官僚たちと西洋軍事技術の導入を図った。鉄製大砲の生産基地として反射炉と品川台場が建設されることになった。もともと反射炉は下田で建設が始まったが、来航中のペリー艦隊水兵による侵入事案があり、機密保持のため韮山で造られることになった。反射炉が完成したのは英龍急死後の1857年(安政4年)で、父の遺志を引き継いだ息子、英敏の尽力による。ここで製造されて品川お台場に設置された大砲は合計28門といわれている。 |
焚口 |
この口から炉(ロストル)に石炭をくべて火を入れた。石炭は主に筑後産、常磐産が使われた。 |
出湯口 |
溶けた鉄を出すところ。今は設置されてないが、左の砂地の上に置かれた砲身の鋳型の中に流し込んだ。 |
反射炉のしくみ |
火力を増すために、炉の上部に熱を反射させ増幅する構造になっている。中央に配置された銑鉄(せんてつ)は溶けて下部へ流出し、出湯口から外に流れる。日本古来のたたら製鉄よりはるかに品質の高い製鉄ができる。技術はオランダから伝わった。 |
製造された24ポンドカノン砲(展示はレプリカ) |
鋳型からできた大砲の砲身には弾丸の通る砲腔が空いていない。そのため、錐を水車の力で回し、時間をかけて腔を空けた。完成した大砲は、いったん陸路(大八車)で沼津港まで運び、そこから海路で江戸湾お台場まで運んだ。 |
韮山反射炉 |
〒410-2113 静岡県伊豆の国市中字鳴滝268 |
開館時間 9時~16時30分 休館日 12月31日、1月1日 入館料 一般は大人100円・子供50円 |
反射炉自体は国有施設だが、管理運営は伊豆の国市と市民ボランティアによって行われている。世界遺産登録が長年の悲願だった。 |
☆観光問い合わせ先☆ |
韮山反射炉事務所 TEL055-949-3450 |
伊豆の国市文化振興課 TEL055-948-1428 |
畑毛温泉案内ページヘ|駒の湯温泉案内ページへ|韮山温泉案内ページへ
伊豆長岡温泉案内ページへ|修善寺温泉案内ページへ
伊豆箱根温泉地図へ|日本温泉ネットのホームへ|伊豆箱根温泉一覧へ