学者の間で高く評価されている
薬湯温泉
江戸時代は石見銀山の銀積み出し港であった地。1300年前から湧出していた元湯(泉薬湯)、古くから源泉はあったが明治5年(1872年)の浜田地震で湯量豊富になった薬師湯(別名:震湯 旧名:藤乃湯)がある。元湯・薬師湯ともに情緒溢れる昔ながらの番台つきの銭湯で,昨今の温泉センターに慣れた目には,すこぶるノスタルジックで感激する。温度が高く,入るのに苦労するが,体の髄まで効いてくる感じだ。広島の原爆症患者の療養地として,広島大学医学部が推奨したほどの泉質で,湯治にも良い。この二つの銭湯を中心に温泉街が広がる。町並は時代が止まっているかのようだ。警察署の建物も,木造二階建ての古めかしい建物で,昭和30年代の古き良き時代の雰囲気を醸し出しており,ここは映画のセットではないかと思えるほど。実際,フーテンの寅さんシリーズのロケ地になった。この時のヒロインは吉永小百合。いつまでも大事にしたい温泉街だ。